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4-1 『食養の大切さ』(i) ―健康な身体は食べものから―

1994年9月2日 週間アキタ掲載
健康維持のためには、添加物の入らない食事、適度な運動、そして休養が欠かせない。食生活の乱れは体の不調に直結する。その意味で食事は健康維持のための柱ともいえる。県パワーリフティング協会理事長で、栄養士でもある豊田成明さん=秋田市大町4丁目4ノ4=から『食事と健康』と題する寄稿があった。紹介する。

体力増進のため、三十年以上ボディービルを続けている。毎日のトレーニングはもちろんだが、食事も筋肉をつけるための大切な要素だ。多くのボディービルダーは、筋肉を大き<するためにタンパク質(アミノ酸)、ビタミン剤などの摂取を心掛けている。私自身、筋肉を大きくするのに有効だとされるタンパク質を多くとろうと、毎日、五十個分の卵白を食べたりした時期もある。

最近は、日本人のボディービルダーの間で、炭水化物が注目されている。日本人のボディービルダーと比ベて総じて体が大きい米国人ボディービルダーは、日本人があまり重視していなかった炭水化物をたくさんとっている。

また、コンテスト前の減量を、炭水化物をとりながら行こうと、筋肉が小さくならずに脂肪だけを落とすことができるが、炭水化物を一切とらずに行うと、脂肪と一緒に筋肉まで小さくなってしまうことも分かってきた。

炭水化物が日本人のボディービルダーの間で”注目株”となったのは、こうした理由からだ。

炭水化物はタンパク質、脂肪と並び、体を動かすエネルギーのもとになる三大栄養素といわれる。戦後間もない昭和二十五年ごろまでの日本人の食事は、主食のご飯に漬物とみそ汁だけといった内容が一般的だった。炭水化物、タンパク質、脂肪の総摂取量を100とした場合、当時の食生活における炭水化物の摂取割合は約80を占めていた。

戦後、全国的に栄養改善運動か推進され、極端に炭水化物の摂取割合か高い食生活は徐々に改善された。しかし、最近は逆に脂肪、タンパク質の摂取量が適正量を上回る傾向が強まり、そのことが、がん、心疾病、糖尿病といった成人病増加の一因となっているのは皮肉なことである。日本人を含むアジアの民族は古来、コメや芋類などの炭水化物を多く含んだ食物を主食としてきた。そして、長い年月を経て、体もそうした食生活に適した構造になっている。日本人の腸は欧米人より長い。それは脂肪分の渋取量が多い「欧米型」の食事より、コメや芋類を主とするアジアの民族の食生活に適しているといわれている。

かつての日本人の食生活がコメに偏っていたのは確かだが、それは日本の風土、日本人の体質にかなったものであったともいえる。要因は食事に限らないとしても、最近の成人病の増加、日本人の体力の低下をみると、戦後の急激な食生活の変化が日本人の体のバランスを崩しているように思えてならない。

栄養のバランスを配慮することは、健康維持のために大切なことだ。しかし、「何を何?c食べれば、摂取カロリーはいくら」といった具合に計算した栄養価にこだわる人が多いが、これはあまり意味がない。栄養を吸収する内臓の働きがよくなければ、効率よく栄養は吸収されない。人体のメカニズムが数式のように単純でないことはいうまでもない。

内臓の働きをよくするためには、脳を正常に働かせなけれはならない。脳を活発に働かせるための重要な栄養素はブドウ糖であるといわれている。そのブドウ糖は主に炭水化物を分解して作り出される。

内臓の働きをよくするという意味でも炭水化物は欠かせない栄養素だ。安易に「欧米型」の食生活を追いかけるのではなく、日本人の体のメカニズムを踏まえ、炭水化物を主体とした添加物のない食生活をもう一度見直すべきだと思う。



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